設置後に自治体などから、データを提供してほしいという声があがったことから今月、指差しシートのデータを同社ウェブサイトで公開しました。 誰でもダウンロードして印刷でき、商店などが店舗で使えるようになっています。 シートには、「レジ袋購入します」「レジ袋いりません」「はし・フォーク・スプーンください」「温めてください」と書かれた4種類のイラストが描かれていて、それを指差すことでコミュニケーションが取れます。 レジカウンターに電子レンジがない店舗用に、「温め」について記載がない種類も作られました。

大きな反響。発案の社員「心からうれしい」「やさしいお店が増えたらいいなと」

ローソンでは、8月から全国の1万3968店舗で指差しシートを導入。 導入の発表後、Twitterや記事のコメント欄では「安心して買い物ができる」「他のコンビニでもやって!広まってほしい」「あらゆる場面で導入を検討してほしい」との反響がありました。 そのような声も後押しになり、データを公開したといいます。 シートは、聴覚に障害があるローソン社員の発案で作られました。 聴覚に障害がある人の多くは、口の動きを見て、相手が話す言葉を読み取っていますが、コロナ禍ではマスクを着用しているために口の動きを見ることができず、コミュニケーションに難しさを感じていたといいます。 「指差しシートの運用が展開されてから、すぐに周りの方やSNSなどで感謝の声があり、驚愕の連続でした。しかし、私と同じように困っている方がたくさんいることが分かりました」 「健聴者を含め、多くの方々に指差しシートの取り組みが認識してもらえるようになり心からうれしく思います」 「(コンビニ)店舗に指差しシートが掲出されたことで、店員さんの方から筆談やスマホアプリを提示してコミュニケーションを取ってくれる機会が増え、私自身もちょっとした買い物でもストレスなく安心してできるようになりました」 また、今後の日本社会での指差しシートの利用などについては、こう期待を寄せました。 「データ公開により設置するお店が広がり、私自身だけではなく、多くの困っている方々が『安心してお買い物ができる』と前向きになってもらえたら嬉しいです。さらには、障がい者も含めてみんなが思いやりと笑顔あふれるような優しいお店が増えたらいいなと願っています」

ローソンに続きファミマも。データ公開でさらなる広まりを期待

8月のローソンの動きを追って、ファミリーマートも11月、レジ横に指差しシートを設置すると発表。独自のデザインのシートを店舗に導入しました。 ローソンの担当者は、「スーパーや商店など、さまざまなところで使っていただければと思います」と話しました。 指差しシート上部には「耳が聴こえにくい方はお気軽にお知らせください」と書かれていて、「耳マーク」が表示されています。 「耳マーク」とは、聞こえが不自由なことを表すと同時に、聞こえない人、聞こえにくい人への配慮・サポートをするという意志を表します。 一般社団法人「全日本難聴者・中途失聴者団体連合会」が保有するマークで、鉄道会社や銀行、劇場の窓口などでも設置が広まっています。 ローソンの指差しシートでの耳マーク使用も、同連合会への許可を得て、使用・公開されました。

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